殺戮合宿〜モンスター〜
テレビも小さく、こちらに置いてるのはDVDレコーダーだ。


「なんか、一気にしょぼくなったね……」


麻由子が部屋を一瞥してそう言った。


「いつでも、1人の時でも先輩の作品を見れるようにしたんだ。1人ならあんなに大画面は必要ないだろ?」


浅野先生の言葉に麻由子は首を傾げながらも頷く。


言うならば、ここは勉強部屋みたいだ。


隣の休憩室は娯楽。


「で、先輩の作品はこっち」


浅野先生が先を歩き、部屋の奥にあるドアを開いた。


途端に冷気が身を包み込んで、あたしは身震いをした。


「なんだこの部屋。やけに寒いな」


俊和はそう言いながら1番に先生の後に続き、隣の部屋へと足を踏み入れていた。


その部屋はウォークインクローゼットのように細長い作りで、フローリングになっている。


左右の壁には天井まで届く棚が設置され、DVDがぎゅうぎゅうに並べられている。

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