殺戮合宿〜モンスター〜
昨日の化け物はこのくらいの木の棒でも動きが止まったからだ。


「亮輔!?」


前を歩いていた麻由子がそう叫んだ。


途端に浅野先生が駆け出す。


何事かと急いで向かえば地面に亮輔が横たわっているのが見えた。


顔は真っ白できつく目を閉じている。


その光景にあたしは唖然として言葉を失ってしまった。


「湯本! 湯本、聞こえるか!?」


亮輔の隣に膝をつき、声をかける浅野先生。


しかし、亮輔の顔には生気が宿っていないことは一目瞭然だった。


血を吸われた……?


そう思い、足先から寒気が駆け上がって来た。


全身が冷たく氷付いて行く感じがして、大きく震えた。
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