ファイヤークイズ
｟まずはクイズの順番決めですが、こちらでサイコロを振らせていただきます｠


「答えろよ！　聞こえてるんだろ！？」


光男が叫ぶ。


しかし、スピーカーの向こうの人間はあたしたちの声には反応しなかった。


聞こえていても、無視を決め込むつもりなのだろう。


｟ステージへ向いてください｠


その言葉に、４人が同時に中央の丸いステージへと視線を向けていた。


その瞬間、ステージの中央が左右に分かれて開き、そこから何かがせり出して来たのだ。


せり出してきたのは丸いテーブルで、テーブルの上にはここからでも出た目を確認できるくらい大きなサイコロが置かれている。


「これ、あたし達の名前が書かれてる……」


理恵が呟いた。


そう、サイコロに書かれているのはあたしたちの名前だったのだ。
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