ファイヤークイズ
周囲に広がっている炎は今にもあたしの体を飲み込んでしまいそうだ。


しかし、ギリギリのところで止まっている。


しばらくはこのステージまで燃えることはないだろうと考えて、どうにか冷静さを取り戻した。


最初に聞こえてきた重低音の正体をさぐるため、頭の位置を移動させてみるとズキンッと、脳天へ突き抜けるような痛みが走って顔をしかめる。


痛みに耐えるために数十秒目を閉じていると徐々に楽になってきて、再び、そろそろと目を開けた。


しかし、事態は変化していなかった。


相変わらずあたしの目の前には灰色の通路があり、その周りは炎で囲まれている。


吸って、吐いて。


息苦しさを感じる中呼吸を整えて、再び頭の位置を変えて体育館内を確認する。


すると、大きな換気扇が付けられていることに気が付いた。
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