ファイヤークイズ
理恵の肩が微かに震える。


それは光男の言葉を肯定しているようにも見えて、あたしは余計に混乱してしまった。


理恵の恋の相手が誰だったかなんて、正直興味がなかった。


理恵はクラスートだけれど、そこまで首を突っ込もうとは思わない存在だ。


それに、すでに別れてしまっているのなら関係ないはずだ。


理恵が回答しないことでこちらの気持ちが焦りはじめ、炎の熱を一身に感じ取りはじめていた。


相手はあたしたちをすぐに殺したりはしない。


そう理解していても、沈黙が続けば続くほど体が焼けただれていくような気がした。


「理恵……?」


そう聞いた時だった「燃えてもいい」理恵がそう言ったのだ。


「え?」


あたしは瞬きをして聞き返す。
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