ファイヤークイズ
そう言われてあたしは目を見開いた。


確かにその通りだ。


あるいはあたしたち家族に頼んで持ってきてもらうことができる人物。


そうなるとはやり学校関係者以外はあり得ない。


「そんなの知ってもどうにもならないよ」


あたしたちの会話に、理恵が吐き捨てるように言った。


理恵はまだ呆然とした表情で燃えるスマホを見つめている。


やっぱりあれば燃えてはいけないものだったんじゃないか?


そう思ったけれど、それについて触れるのはやめておいた。


「そんなことはない。どんな些細なことでも、問題解決の糸口になるかもしれないだろ」


幸平が言う。


「あたしも幸平の言う事が正しいと思う。少しでも犯人像がわかれば解決することもあるかもしれないし」


「解決って、本気で言ってる?」
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