ファイヤークイズ
「なにがあったのか言ってよ」


そう言ったのは理恵だった。


まだ顔色はよくないけれど、顔を上げて光男を睨み付けている。


「なんだよ、形勢逆転ってか?」


光男がまたヘラッとした笑みを浮かべる。


「俺のことなんて興味ねぇくせによ!」


「興味なんてあるわけないじゃん! あんただってそうでしょ!? あたしに興味なんてないのに、叩きたいから叩いたんでしょ!」


理恵が叫ぶ。


理恵の言う通りだと感じた。


ネット上の書き込みに、大して興味がないのに反応して叩くのと同じだ。


人を叩いてその反応を見て楽しんでいるだけ。


光男の言葉に中身なんて、なにもない。
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