ファイヤークイズ
「黙れ!!」


光男が怒鳴り、理恵が笑い声を止めた。


周囲が静まり返り、互いの荒くなった呼吸音が耳に届いてきた。


みんな、そろそろ熱さの限界かもしれない。


でも、この問題できっと最後だ。


1人ずつ質問に答えたら、きっとあたしたちは解放される。


だからそれまで絶対に意識を失うわけにはいかなかった。


気力を振り絞って、耐えるんだ。


「お前になにがわかるんだよ。なにもわかんねぇだろうが!!」


唾を飛ばし、理恵を睨み付けて怒鳴り続ける光男。


さすがにひるんだのか、理恵もなにも言わなかった。
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