ファイヤークイズ
2人とも同じ2年3組の生徒。


目が覚めてあたしと同じように混乱している。


「なんだよこれ! どうなってんだ!?」


光男が拘束されている体を必死で左右に揺らして拘束ベルトから逃れようとしている。


しかし、思っていた通り拘束ベルトはビクともしなかった。


恐らく、この4人の中で一番力の強い光男が暴れても無駄なのだ。


あたしたちがこの拘束ベルトを破壊することは不可能だろう。


しばらく暴れていた光男だが、すぐに熱さにやられて大人しくなった。


その代わり「おい! 誰かいねぇのか!!」と、大声で叫びはじめた。


しかし、見たところ体育館の中にいるのはあたしたち4人だけのようだ。


人の気配も、話し声もしない。


聞こえてくるのは巨大換気扇の機械音と、炎が立ち上るゴォォォォ! と、不気味な音だけ。
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