ファイヤークイズ
下手をすれば良英は死んでしまう。


理恵の宝物のだったスマホと同じように、突然燃え上がった炎によってドロドロに溶かされてしまう……!


地獄の雄たけびを上げながら燃え死ぬ良英を想像してしまい、あたしは強く左右に首をふってその想像をかき消した。


絶対にそんなことにはさせない!


なにがなんでもクイズに答えてやる!


「なんだよここ。なんでお前たち4人がこんなところにいるんだよ!?」


拘束されたまま、首だけ動かして周囲を確認した良英が言う。


目をむいて叫ぶ良英があたしの前で視線を止めた。


恐怖と不安で戦慄した良英の表情を、あたしは初めて見たかもしれない。


「あたしたちにもわからないの! 目を覚ましたら、全員ここにいた!」


あたしは必死に答えた。


「俺も同じだ……目が覚めたらこんな、テーブルに拘束されて……」


良英はどうにか脱出できないか、手足をがむしゃらに動かしはじめた。


しかし、その程度で解ける拘束ではない。
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