ファイヤークイズ
「なんなのこれ、どうなってるのぉ!」


理恵も必死にもがいて拘束を解こうとしている。


光男にも無理だったのだ。


理恵の力ではどうにもならないものだった。


「このままじゃ焼け死んじゃう……!」


理恵は泣きそうな声を上げながらも、熱さで汗が絶え間なく流している。


直接炎に触れているワケじゃないけれど、肌が痛いほどの熱だ。


このままじゃあたしたち4人は命が危ない。


「くそ! 外れろ!!」


理恵を見て光男が拘束具を外すために再び暴れはじめた。


でも……「外れたって、この炎じゃ外に出られないよ!」あたしは3人へ聞こえるようにそう言った。


周囲を取り囲んでいる炎はあたしたちの腰の高さまであり、体育館の入り口付近まで続いているのだ。
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