私の中にキミがいる限り
☆☆☆

それから1時間後、あたしと楓は警察署から出てきていた。


剛さんはとても優しく、そして丁寧にサイト乗っ取りは犯罪であることを教えてくれた。


それが原因でイジメにあっているということも、素直に伝える事ができた。


ネット問題は簡単に解決される場合もあるけれど、相手がネットに詳しければ詳しいほど犯人探しが難しくなると言う。


しかし、剛さんは必ず犯人を見つけてくれると言ってくれた。


その言葉にあたしは救われたのだった。


「もう授業始まってるね。美紗、どうする?」


あたしの半歩前を歩いていた楓が振り向いてそう聞いて来た。
< 159 / 216 >

この作品をシェア

pagetop