私の中にキミがいる限り
☆☆☆

しっかりと眠ったのは久しぶりのことだった。


あたしは目覚まし時計の音で目を覚まし、しばらく天井を見上げていた。


夜眠れたことで頭がスッキリしていて気分もいい。


いつもは眠れない苛立ちで朝の心地よさなんて感じなかった。


「久しぶりだなぁ」


そう呟き、上半身を起こして窓に視線を向けた。


今日はとてもいい天気みたいだ。


それだけで笑顔になれた。


着替えてリビングへ向かうとお母さんに「あら、今日はやけに元気ねぇ」と不思議がられてしまった。


食欲もいつもよりある。


いつもはパン1枚を食べるのもやっとなのに、今日は1枚と目玉焼きをペロリと平らげた。


鞄を持ち、「いってきまぁす!」と、元気に挨拶をして家を出る。
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