私の中にキミがいる限り
合成だと気が付いてくれている人が1人でもいることは、心強かった。


だけど、やっぱり教室へ行くほどの勇気には繋がらない。


あたしは鞄を床に置いて椅子に座った。


透とは少しだけ距離を取る。


「あのサイトのことはもうあたしにはどうしようもないから、警察に言ってる」


そう言うと、明人君と透は同時に頷いた。


「それがいいよ」


明人君はそう言い、心配そうな顔をあたしに向けて来た。


「あと、一応1つ報告」


透がふと思い出したようにそう言った。


「報告?」


「あぁ。俺と久美は昨日から付き合い始めた」


「えっ」


突然の報告にあたしは目を見開いて透を見た。
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