私の中にキミがいる限り
友達と過ごすゴールデンウィークは、きっと帰り道よりも楽しいはずだ。


「あ、それならミッキーも誘っていいかな?」


ミッキーだって、あたしにとっては大切な友達だ。


「ミッキーって誰?」


久美が聞いてくる。


「あのね、背が高くてそこそこカッコよくて――」


ミッキーについて説明していると、楓があたしの腕を掴んできた。


「なに?」


そう言って立ち止まった時、前方からミッキーが歩いてくるのが見えた。


さすがミッキー!


いいタイミングで現れるんだから!


ミッキーのことを説明する手間が省けたあたしは「あれがミッキーだよ」と、久美に伝えた。
< 205 / 216 >

この作品をシェア

pagetop