私の中にキミがいる限り
なに?


一体どうなっるの?


楓と明人君以外の全員がミッキーが見えていないかのような反応だ。


「まさか、幽霊とかじゃないよな?」


透が苦笑いを浮かべてそう聞いて来た。


さすがにそれは失礼だと思い、ムッとしてしまう。


「ちょっと、ミッキーに謝ってよ!」


そう言った時だった。


「見えてないよ」


と、ミッキーがいつもの口調で言ったのだ。


あたしはゆっくりとミッキーを見上げる。


優しい笑顔がそこにあった。


「え……?」


「楓と明人は偶然にも霊感があったんだ。だから俺が見えてる」


「なにを……言ってるの?」


冗談にもほどがある。
< 207 / 216 >

この作品をシェア

pagetop