私の中にキミがいる限り
不登校児
勢いで校内へと入ってしまったあたしはすぐに後悔した。


下駄箱のところにいつものメンバーがいたのだ。


あたしを見つけてすぐに手を振って来る。


「美紗、昨日大丈夫だった?」


「メールしても返事ないし、あたしたち心配したんだよぉ」


「あ、後でノート写す?」


「聞いてよ美紗、昨日の授業マジ最悪でさぁ!」


次々に声をかけて来る友人たち。


あたしは靴を履き替えながら笑顔で答える。


しかし、心臓はドキドキと早くなっている。


目は、あたしのサイトを確認している子がいないかどうか、探している。


いっそ自分から『あのサイトに悪口とかを買いているのはあたしじゃないから!』と、言ってしまいたい衝動に駆られる。


だけど、誰もあたしのサイトの事を知らなかったら?


その時はあたしが自分で地雷を踏むことになるのだ。
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