私の中にキミがいる限り
あたしはジッとエコー写真を見つめる。


ここが頭でここが足。


こっちが美紗で、こっちが幹久。


そう説明されて見てみると、なんとなく輪郭がわかって来る。


あたしによく似た顔の男の子。


「幹久のことをミッキーって呼んでた?」


試にそう聞いてみると、両親は驚いた顔を浮かべた。


「どうしてそれを知ってるんだ?」


「あなたたちがお腹の中にいる時お父さんとお母さんは、美紗っちとミッキーって呼んでいたのよ」


美紗っち、ミッキー。


やっぱりそうだったんだ!


想像が確信へと変わる。


ミッキーは足踏みをしていたあたしを心配して戻ってきてくれたんだ。


嬉しくて悲しくて、とっても暖かくて、涙が滲んできた。


今度は止める事もできなくて、次から次へと流れて行く。
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