私の中にキミがいる限り
「え?」


お父さんが驚いた顔をこちらへ向ける。


あたしが慌てて首をふった。


「面倒くさいなぁって思っただけ! ちゃんと行くから安心して」


あたしは早口でそう言うと、そそくさと自分の部屋に戻った。


そしてベッドに横になる。


両親と一緒にいたらつい甘えてしまうからダメだ。


安心して油断してしまう。


まだ自分の中で耐えられている内は、両親に心配をかけたくなかった。


あたしはそう思い、目を閉じたのだった。
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