私の中にキミがいる限り
☆☆☆

翌日。


あたしは朝から笑顔を心掛けていた。


昨日の一言を気にさせてはいけないと思い、両親の前では元気にふるまう。


本当はまだ食欲もなかったし、学校へ行く気分も重たいままだった。


だけど無理をしてご飯を食べ、元気いっぱいに家を出た。


家を出た瞬間、あたしの笑顔は消えた。


今日もまた昨日と同じような写真が仕込まれていたらどうしよう?


そんな不安が浮かんでくる。


楓は何も言わなかったけれど、あの写真を合成したのがあたしだと思われているかもしれない。


スマホを確認してみると、友人たちからのメールが沢山届いている。


その中で一件だけ楓からのものがあった。


あたしは立ち止まりメールを確認する。


『大丈夫? 一体何が起こっているの?』


それだけの短い文章。


その文章に涙が滲んできた。


『一体何が起こっているの?』


その質問はあたしが犯人ではないと知っているからできる質問だった。
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