私の中にキミがいる限り
「大丈夫だよ、ちょっとトイレ」


あたしはそう言い教室を出た。


今ミッキーのことを相談することなんてできなかった。


サイトの乗っ取りが解決してからでないと、誰にも相談なんでできない。


あたしは1人個室に入り、自分の熱が下がるのを待った。


学校ではミッキーのことを考えることはやめよう。


自分にそう言い聞かせ、軽く顔を洗って教室へと戻った。


しかし、そこで異変があったのだ。


自分の席に座り、お弁当箱を取り出そうと鞄を開けたときだった。


見知らぬ白い紙が入れられていたのだ。


お弁当箱と一緒にその紙を取り出し、確認すると同時に青ざめた。


机の中に入っていたのと同じような合成写真だったのだ。


今回も友人の顔に太った女性の体をくっつけている。


そしてその写真には友人を侮辱するような言葉が書かれていたのだ。


あたしは咄嗟にそれを机の中に隠した。
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