私の中にキミがいる限り
グループ事態はクラスカーストの上位だけれど、あたしと楓がどうしてその中に入れているのかいまだにわからない。


楓は、あたしがそれを気にしているのだと思っているようだ。


完全な間違いというわけではない。


友人だと言いながら相手に会わせているのは、あたしたちの方だ。


「おっはよー！」


そんな声が聞こえて来て振り向くと、久美がいた。


久美は白いワンピースに黄色いカーディガンを羽織り、足元は高いヒールをはいている。


化粧も普段よりも濃くて、どう見てもOLくらいに見える。


「おはよう美紗」


あたしはすぐに笑顔を作ってそう言った。


美紗はあたしと楓を交互に見つめる。


まるで品定めでもするようにジロジロと見た後、「ま、いっか」と、ため息を吐き出した。


その言葉にホッと息を吐き出す。


とりあえず怒られなくて済んだようだ。
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