私の中にキミがいる限り
あたしが気が付かない間にパスワードを探し当て、サイトを乗っ取ったように見えて来る。


「ごめん、あたし今日は帰るね」


まだ久美は戻ってきていなかったけれど、あたしはそう言って立ち上がった。


「ちょっと美紗大丈夫?」


清香が心配そうにそう聞いて来た。


あたしはほほ笑んで頷く。


「ごめんね」


あたしは楓へ向けてそう言い、部屋を出たのだった。
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