とかしてほどけた
―数分後


「でね、先生がさ〜」



これ、一方的に天音が喋ってるけど…
俺、ちゃんと笑顔になれてる?か不安。


「あっ、そうそう!本だよね本〜、はい」

「あ、さんきゅ」

「…」


やべ、なんか気まずい雰囲気になった?


「…蓮、」

「あ、ごめん、なんか気まずい感じで、」


「あの、そうじゃ…なくて。私…今日」

「??」


「ほ、ホワイトデー…だからっ…その」


お返し…ってこと、だよな。
うわ、こんな照れてる天音なんて珍しすぎる。

「分かってる、待ってて?」



ぽんぽん、と頭を撫でてから部屋を出る。
俺の後ろでめっちゃ赤くなってる天音がいることをしるよしもない。
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