キミガ ウソヲ ツイタ
そして父が母との家庭を顧みなかった理由も綴られていた。
実は父にも、母以外に想う人がいたそうだ。
それが今の父の妻、つまり俺の継母だ。
父は結婚後、政略結婚の義務を果たし世間体を守るために母との間に俺という子どもをもうけたけれど、その後は母と俺の待つ家にはろくに帰らず、実質的には内縁のような関係で継母と暮らしていたようだ。
そして俺が生まれてから2年後に継母は直人を出産した。
直人は父の実の息子として認知もされていて、それよりもっと前から、父はいずれ母とは離婚して継母を後妻に迎えるつもりだったらしい。
そのことを母は知らなかったそうだ。
離婚の条件は俺を置いて出ていくことと、今後一切俺とは関わらないことで、母は自分の不倫だけが離婚の原因だと思っていたし、生活力がなかったので、その条件を飲むしかなかった。
北村さんは親の決めた人との結婚はせず家を捨てる覚悟で離婚歴のある母を選んだことで、父親から勘当され家を出た。
父との離婚後、母は北村さんと生活を共にして、お嬢様育ちで慣れないながらも必死で家事を覚え、家計を助けるために勤めにも出たのだという。
実は父にも、母以外に想う人がいたそうだ。
それが今の父の妻、つまり俺の継母だ。
父は結婚後、政略結婚の義務を果たし世間体を守るために母との間に俺という子どもをもうけたけれど、その後は母と俺の待つ家にはろくに帰らず、実質的には内縁のような関係で継母と暮らしていたようだ。
そして俺が生まれてから2年後に継母は直人を出産した。
直人は父の実の息子として認知もされていて、それよりもっと前から、父はいずれ母とは離婚して継母を後妻に迎えるつもりだったらしい。
そのことを母は知らなかったそうだ。
離婚の条件は俺を置いて出ていくことと、今後一切俺とは関わらないことで、母は自分の不倫だけが離婚の原因だと思っていたし、生活力がなかったので、その条件を飲むしかなかった。
北村さんは親の決めた人との結婚はせず家を捨てる覚悟で離婚歴のある母を選んだことで、父親から勘当され家を出た。
父との離婚後、母は北村さんと生活を共にして、お嬢様育ちで慣れないながらも必死で家事を覚え、家計を助けるために勤めにも出たのだという。