もののけ会社と甘いキス。
「そうよ。美音の主は、私よ!
あなたを守るために呼び寄せたの」
「お母さん。私の封印って
どうやって解けるの?この力って
私には、コントロール出来ないの!?」
お母さんに言いたいことは、たくさんあった。
でも、言葉に上手く伝えられない。
それに何処まで話していいのかも分からないし。
「響、ストップ。少し落ち着きなさい。
あなたが混乱するのは、分かるけど
この封印は、あなたを守るためでもあるの。
美音から聞いているわ。
あなた……社長に言い寄られているのね?」
えっ!?
母の言葉に心臓がドキッとした。
「あなたの会社……九門寺カンパニーが
どういう会社かは、知っているわ。
やはりあなたが、そこに薦めるべきではなかったわね」
「なかなか内定貰えないと愚直ってたし
あの方が力を貸すと言っていたから
様子を見ていたけど、これでは本末転倒。
まさか、あの人の息子があなたに
興味を抱くなんて……」
えっ……お母さん。どういうこと?
言っている意味が分からない。