もののけ会社と甘いキス。
私達が関わらなければ
周りに迷惑をかけずに済む。
主人を守るためには、私達は
身を引いた方がいいと思って子供達を連れて
家を出て行ったわ。
それが、主人や子供のためだと思ったから
私は、妖怪の住む世界に戻ったわ。
それから数十年後。
私や子供は、年をとらないまま。
でも主人が年をとり危篤状態だと聞いて
私は、居ても立っても居られずに
最期に会いに行った。
そうしたら
痩せほそり年老いた主人が寝ていた。
ずっと1人で私達の帰りを待っていてくれていたの。
再婚も出来たはずなのに……。
いつでも帰って来れるように。
そして死に際に
「ちゃんと守ってやれずにすまなかった。
例えこの身体が朽ち果てようとも私は、
ずっとお前のそばに居る。愛している」
私にそう言い残して亡くなった。
私は、後悔したわ。