もののけ会社と甘いキス。
えぇっ!?
そ、そんな……!?
「困ります。連れて帰って下さい」
美音は、慌てて止めた。
「フフッ……仕事させるにも
このままだと出来ないし。
三津谷君には、私から言っておくから大丈夫よ!
それに本人の気持ちを確かめるために
私が連れ出したことだし、もう気が済んだはず。
後は、本人同士で仲良くならなくちゃあ」
「ってことで、よろしくお願いしますね。
私は、他で忙しいので……じゃあ」
やや強引に社長を押し付けられてしまった。
本人同士と言われても
この気まずさをどうしたらいいのだろうか。
「おい、雪江!?」
社長も無理やり預けられて不機嫌そうだった。
どうしよう……。
私は、キツネになった社長を抱き上げたまま
戸惑ってしまった。