もののけ会社と甘いキス。
えっ……えぇっ!?
急な出来事に唖然としてしまった。
「んっ……」
慌てて離れようとする。
だが、細い身体の割りに力は強くて
闇野さんは、ビクともしない。
いつの間にか壁の方まで押し込まれてしまう。
「やぁっ……やめて下さい……」
唇を離されると私は、必死に抵抗する。
「逃げないでよ。我々は、血を好む一族。
人間は、あくまでも食糧だ。
一度味わってみたかったんだよね。
妖怪専門の陰陽師・月ノ宮一族の巫女の血が
どんなものか」
ニヤリと笑った闇野さんの歯は、
キラッと鋭い牙が見えた。
嫌っ……このままじゃあ
闇野さんに血を吸われてしまうわ‼️
「いやぁぁっ‼️」
私は、封印の力を借りて闇野さんを弾き返した。