もののけ会社と甘いキス。
その言葉に心臓がドキッと高鳴った。
私を守ろうとしてくれているの?
それに妖怪って……。
「社長って一体
何を考えているのでしょうか?」
社長の真意は、よく分からない。
私のことを本当は、どうしたいのだろうか。
「それは、私も分かりかねます。
さぁ、エレベーターが来ましたよ!
この後の質問は、社長に直接聞いて下さい。
ちなみに私は、まだあなたのことを
信用していませんので。
勝手な行動は、慎んで下さい」
そう言うと社長専用のエレベーターのドアが開いた。
私は、ゴクッと唾を呑んだ。
いよいよ……社長とまた会うことになるのね。
嫌な気がしてならなかった。
緊張で、変な脂汗が出てくる。
だが呼ばれた以上
行かないと何をされるか分からない。
そう思うと会うしかなかった。