もののけ会社と甘いキス。

その言葉に心臓がドキッと高鳴った。

私を守ろうとしてくれているの?
それに妖怪って……。

「社長って一体
何を考えているのでしょうか?」

社長の真意は、よく分からない。
私のことを本当は、どうしたいのだろうか。

「それは、私も分かりかねます。
さぁ、エレベーターが来ましたよ!
この後の質問は、社長に直接聞いて下さい。
ちなみに私は、まだあなたのことを
信用していませんので。
勝手な行動は、慎んで下さい」

そう言うと社長専用のエレベーターのドアが開いた。
私は、ゴクッと唾を呑んだ。

いよいよ……社長とまた会うことになるのね。

嫌な気がしてならなかった。
緊張で、変な脂汗が出てくる。

だが呼ばれた以上
行かないと何をされるか分からない。

そう思うと会うしかなかった。

< 25 / 351 >

この作品をシェア

pagetop