もののけ会社と甘いキス。
急に押されたため
私は、躓き転びそうになった。
「キャアッ!?」
何とか踏ん張ろうとするが、そのまま
社長の胸に飛び込んでしまった。
「ほう。随分と大胆だな?響」
社長は、私を抱き止めるとニヤリと笑った。
間近で見る社長は、
あまりの美しさに吸い込まれそうになった。
だが、すぐにハッとした。
「ち、違います……三津谷さんが
急に押したからで……」
慌てて逃げようとするが社長は、
私を抱き締めたまま離そうとしなかった。
「逃げるな。今日は、お前に
会社の仕組みと妖怪のことを詳しく
話すために呼んだのだ!」
えっ?
そうなの……?
「ど、どういうことですか……」