もののけ会社と甘いキス。
「何故それを真っ先に俺に言わない。
現当主は、俺だぞ!?」
社長は、何も知らされてなかったことに怒った。
「言わないのではなくて、言えなかったのよ。
ある一族を警戒しているのですが
尻尾を出すところか挑発的で……。だから
あえて穏便に済ますつもりで、あなたとの
婚約の話を持ち出したのよ。
伝えたらあなたのことだから嫌がって
解消すると思って……今まで黙っていたの」
婚約……?
えっ……それって社長の婚約者のこと!?
「まさか、反逆者って
ヴァンパイア一族のことか……!?」
ヴァンパイア一族!?
それって……私を誘惑してきた
闇野静夜さんが居る……あの一族。
キスの事や恐怖を思い出す。
罪悪感でズキッと胸が痛んだ。
「あの……社長の婚約者って
ヴァンパイア一族の人だったのですか!?」
私は、不安になり尋ねた。