もののけ会社と甘いキス。
人質にされて……。
私達の前に現れたのは、
司と涼お兄ちゃんだった。
「司……涼お兄ちゃん!?」
「お前ら……」
「まったく。目を離すと油断も隙もない。
響を返してもらう」
涼お兄ちゃんが社長を睨み付けながら
そう言ってきた。
な、何で……涼お兄ちゃんまで!?
しかしハッとする。
私が……帰らなかったから。
「馬鹿を言え。聞いてなかったのか!?
響は、帰さん」
社長は、私を抱き締めながら
涼お兄ちゃんを睨み付けた。
「お前の意見など聞かない。
この結界は、大魔結界、いくら九尾一族でも
身動きが取れないぞ」