もののけ会社と甘いキス。
社長のポケットマネー!?
そっちの方が驚きだった。
「そんな……社長にプレゼントをして貰うだなんて
なんて恐れ多い」
さすがに失礼過ぎるだろう。
こんないくつもの高級な服を……。
しかし山里さんは、
「あら、気にすることないわよ。
社長は、あなたに対してプレゼントしたかったから
プレゼントをしたのよ。
好意を抱く男性なら自然なことだわ」
「でも……私は、あの人のこと
好意を抱くだなんて出来ないし……」
社長との身分の差だけでも恐縮してしまうのに
妖怪だなんて……受け入れられる訳がない。
すると少し困った顔をしながらも
「でも。それは、宇佐美さんは、
社長のことをまだ、よく知らないからよ。
社長は、素敵な方よ?
下級の私達にも親切に接してくれるもの」
「このプレゼントだって
何やかんやと言いながらも、あなたを
喜ばせたくてプレゼントをしたものなの。
彼は、ちょっと素直ではなくて
ツンデレな部分があるけど、とても
思いやりのある優しい子よ」
クスッと笑いながらそう言ってきた。