もののけ会社と甘いキス。

社長の本気になれる女性はいない。
それは、私ではないってことだ。

胸がズキッと痛んだ。

「何で……そんなことを言うのですか?
もしかしたら素敵な恋が出来るかも知れないのに……」

「そんなのある訳がない。
人間の女に何が出来るって言うのだ?
精々、子供を産むことぐらいだろう」

なっ!?

さすがにそれだけ言われると我慢ならなかった。
そんなことない。

社長だって恋する権利はあるわ。
例え人間と妖怪だって。

「じゃあ、私があなたの恋人になります。
そして、ちゃんと愛しても貰えるように
頑張りますから」

「はぁっ?どうやって?」

「それは……その……」

勢いで言ったものの
どうするか何も考えてなかった。

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