もののけ会社と甘いキス。

えっ?寝言……?

驚いているとギュッと抱き締めながら
社長の目には、大粒の涙が溢れて一滴落ちた。

も、もしかして
私をお母さんだと勘違いしているのだろうか?

恋しいのかしら……?

社長は、人間に対して女性に本気になれないのは、
その母親のぬくもりを知っているから。

忘れられないのかも知れない。

だから余計に……失うことを恐れて
怖いのかもしれない。

社長の心情を思ったら逃げ出すことが
出来なかった。

私は、社長のおでこの傷に
軽く触れるだけのkissをした。

早く本気に好きになってと願いながら……。

そして同じように眠りについた。

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