かりそめ婚!?～俺様御曹司の溺愛が止まりません

生意気に言い返した私に、颯志くんは顔をしかめてプイっとそっぽを向く。

「電卓片手に買い物をしているような残念な女とは、一緒に歩きたくないね」

それは困る。将来、私は颯志くんのお嫁さんになるのだから。

ショッピングデートもたくさんする予定だ。手を繋いで歩いて、お洋服とかアクセサリーとか、たくさん見て周りたいのに。

「じゃあ、ちゃんとお勉強したら、お嫁さんにしてくれる？」

「はいはい、わかったわかった」

「じゃあ約束のキスして？」

「はぁぁぁ？」

軽く唇を突き出した私に、颯志くんはギョッとしてのけぞる。

「お前、そういうこと、どこで覚えてくるんだよ」

「中学生なのに知らないの？　あいしあうダンジョは、キスで約束をするのよ？」

「～～こんの、マセガキぃ……」

颯志くんは自分の額に手をあてて、顔をしかめてため息をついた。私は早くキスをしてもらいたくて、颯志くんの足元で目を閉じる。

「……ああ、もう……わかったよ！　百点取れたらしてやるから！」