かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
第七章 今夜、抱かせてくれ
「うぇぇぇ~ん」
その日。ランドセルを放り出し、カーペットの上にへたり込んで大声で泣く私を、颯志くんはいつものごとく、勉強机に逆向きに腰掛け、背もたれに顎を乗せて眺めていた。
「仕方がないだろう。落ちたものは落ちたんだから」
なにを言っても泣き止まない私の相手が面倒くさくなってきたのだろう、身も蓋もないこと言う。
私が泣きながらこの部屋にやって来た当初は、「残念だったな」「お前はよく頑張ったよ」なんて優しい言葉をかけてくれたのに。
もう小一時間もこうしているせいか、慰めることに疲れてしまったらしい。
「別に無理して私立の中学に入らなくたっていいじゃないか」
「だって、颯志くんと同じ学校に通えない~」
「あのな。どっちにしろ、中学の校舎と大学のキャンパスは離れてるんだよ」