かりそめ婚!?～俺様御曹司の溺愛が止まりません

「昔の瑠莉は、俺に平気でかみついてきたのに、今の瑠莉は俺のご機嫌ばかりうかがって、たくさん我慢をしているんだろうと心配だった。そうやって、もっと言いたいこと、言ってくれていいんだ」

さんざん私のことを煽ったくせに、今さら私の額に口づけて優しい台詞を吐く。

「昔みたいに、またくだらないワガママで困らせてくれよ」

「っ……ずるい、そうやってごまかして！」

不満だらけなのに、全部許してしまいそうになる。

こぼれ落ちた涙を颯志くんは指で拭って、満足そうに瞳を柔らかくする。

「それでも、瑠莉。今、愛しているのはお前だけだ。もちろん、この先も」

熱く火照った体を押しつけながら、愛にあふれた口づけをくれる。

そんなことを言われては、もう責めることなんてできない。彼の愛に落とされてしまう。

「もう、私以外の誰のことも見ないで……」

「……わかった」

「私のことだけ、愛してて」

「わかった」