かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
「これじゃあ、ただの惚気たカップルの会話だな」

「だって結婚式なんですよ? 今惚気なくていつ惚気ればいいんですか?」

「たぶん俺は、このまま一生瑠莉に惚気てると思うよ」

私の頬を両手で優しく引き寄せて、艶っぽい瞳でじっと見つめる。いつも見ている瞳なのに、なんだか今日は妙にドキドキして、周囲に目があることを忘れてつい見惚れてしまった。

「小さい頃から、お前はいっつもキスをせがんできたよな」

「……そ、そうでしたっけ?」

「だから俺は、テストで百点取れたらキスしてやるってあしらってた。お前が百点なんて取れないことを知っていたから」

「ひどい!」

私が頬をムッと膨らませると、

「でも、今日のお前は百点だ」

そう言って、周囲に見せつけるように頬から手を外し、唇を近づける。
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