かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
慌てて肌がけをめくり上げ自分の体を確認すると、昨日のシャツとスカートを履いてはいるものの、わずかに乱れていた。

シャツのボタンは二つ目まで外れていて中から白い下着のレースが覗いているし、スカートのチャックも上から数センチのところまで、脱げない程度に外されていた。

とはいえ、襲われたというほどの乱れでもなく、寝ている間にはだけたってレベルだ。

颯志くんの方も、ジャケットこそ脱いでいるものの、ブラックのパンツと白いカットソーは昨日のままで。

なにもなかったみたい……。

安堵とともに落胆している自分に気がつき、思わず赤面してしまう。

颯志くんは、私が寝ている間に勝手に手を出すような人じゃない。

そう、彼の誠実さを自分に言い聞かせながらも、ベッドをともにしても彼の平静さを失わせるような女性的な魅力が自分にはなかったんだと、心が沈んだ。
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