かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
『瑠莉……!』

抱きたい。とめられない。彼女の腰を撫でると、いっそういやらしい声が飛び出して、すっかり頭に血が上ってしまった。

が、ことに及ぶ前に、彼女の体は力を失くし、脚も腕もぱったりとベッドに沈んでしまった。酔いすぎて意識が飛んでしまったらしい。

――嘘だろ……?

すっかり理性を失って、俺の体はこの上なく高揚しているのに。

さすがに眠っている女性を相手に抱くわけにもいかず、彼女の隣に横たわって呆然と仰向けになる。

『……俺が本気になってどうするよ……』

ひとりごとが静かな部屋に響く。
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