かりそめ婚!?~俺様御曹司の溺愛が止まりません
私がエントランスホールで生け花の写真をスマホに収めていると。
「瑠莉ちゃん!」
豪奢な螺旋階段の上から声が聞こえてきて、見上げれば颯志くんの弟の沙之くんが手を振っていた。
「……と違った、瑠莉義姉さん」
慌てて言い直して、パタパタと階段を降りてくる。
「瑠莉ちゃんでいいよ」
大人になって、体型も颯志くんと同じくらい大きく成長したのだけれど、まだ仕草はあどけなくてかわいい。私はクスクスと笑みをこぼしながら、こちらに向かって飛んでくる沙之くんの姿を見守った。
私の元へ辿り着くと、屈託のない笑顔でぎゅっと私の手を握る。
「母さんが結婚式のことを話していたよ。盛大な式を挙げるんだって?」
「そうなるといいなぁって、話してたの」
「お色直し五回やるって本当?」
「え、ええと……五回はちょっと多いかな?」
「瑠莉ちゃん!」
豪奢な螺旋階段の上から声が聞こえてきて、見上げれば颯志くんの弟の沙之くんが手を振っていた。
「……と違った、瑠莉義姉さん」
慌てて言い直して、パタパタと階段を降りてくる。
「瑠莉ちゃんでいいよ」
大人になって、体型も颯志くんと同じくらい大きく成長したのだけれど、まだ仕草はあどけなくてかわいい。私はクスクスと笑みをこぼしながら、こちらに向かって飛んでくる沙之くんの姿を見守った。
私の元へ辿り着くと、屈託のない笑顔でぎゅっと私の手を握る。
「母さんが結婚式のことを話していたよ。盛大な式を挙げるんだって?」
「そうなるといいなぁって、話してたの」
「お色直し五回やるって本当?」
「え、ええと……五回はちょっと多いかな?」