Typhoon Of Love
⑫ (叶美サイド)
--*--*--*--*--*--
「そっか…見られちゃってたか…」
龍人は頭をかき、少しでも冷静にいようとしている。
私は今にも声をあげて泣き出しそうになったが、震えながらも、龍人を見つめて我慢していた。
「最初は気休め程度に一緒に帰ったりしてただけだった」
「でもね、私たち、知ってるじゃない?求める相手がこれから先、絶対に自分には振り向かないってこと。だから、そのうち同じ傷を負う者同士、惹かれあったみたい」
龍人と沙姫は微笑みあった。
辛く、苦しく、悲しい笑顔で。
私も彼らを見て、心が痛んだ。
こんなにも傷つけてしまったのかと。
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「そっか…見られちゃってたか…」
龍人は頭をかき、少しでも冷静にいようとしている。
私は今にも声をあげて泣き出しそうになったが、震えながらも、龍人を見つめて我慢していた。
「最初は気休め程度に一緒に帰ったりしてただけだった」
「でもね、私たち、知ってるじゃない?求める相手がこれから先、絶対に自分には振り向かないってこと。だから、そのうち同じ傷を負う者同士、惹かれあったみたい」
龍人と沙姫は微笑みあった。
辛く、苦しく、悲しい笑顔で。
私も彼らを見て、心が痛んだ。
こんなにも傷つけてしまったのかと。