Typhoon Of Love
⑬ (一真サイド)
--*--*--*--*--*--

鍵を返して、オレたちは学校を無言で出た。

その後も沈黙したままで…。

とうとう叶美の家の前に着いてしまった。
オレの家の前でもあるけど。



「お前、まじで気をつけろよ。ぼけーっとして怪我とかすんじゃねーぞ!!」



「分かってるよ!!私、一真と違って調子乗んないし!!」



「オレはいつも調子なんて乗ってねーよ!!まあ良かった。いつもどおりになったな!!」



オレがそう言うと、叶美は少し頬を赤らめて、



「一真のお陰かもね!!ありがと」



と言った。



「さすがオレ!!」



そう言いながらオレは磁石のように叶美に引きつけられ、いつの間にかオレの腕で叶美を包んでいた。

< 35 / 107 >

この作品をシェア

pagetop