Typhoon Of Love
③ (叶美サイド)
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私はあの日からまともにあの2人を見れない。


大親友の百合にもまだ打ち明けられていない。

だから、学校ではいつもどおりにしてるつもり。

でも百合に気付かれるのは時間の問題のように思える。
あの子、鋭いし、私のこと、ちゃんと見てくれてる。



「結木!!吉井くんが来てる。部活の話だって」



クラスメイトの麻木がそう伝えてきた。
私はすぐに部活の話ではないと察し、放課後にしてくれと伝えるよう、麻木に頼んだ。

予習が終わっていないというふりをして、チラッと横目で吉井くんを見た。

彼は麻木にありがとうございましたとニッコリ笑って、少し私をにらんで去っていった。



―2回目だ…。さすがにまずいかな。



と思いつつも、怖くて吉井くんと話はできない。

本当に何されるか分かんないから…。

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