Typhoon Of Love
⑥ (叶美サイド)
--*--*--*--*--*--

私は信じられなくて、信じたくなくて。



「あれ、たまたまだよね?!付き合ってるわけじゃないんだよね?!なんで相談してくれなかったの?!!」



―責めないでよ…。うるさい…うるさい!!



「………うるさいよ!!!!」



私は百合の言葉に答えず、駆け出した。
百合、心配してくれてたのに…。

逃げ出した私が腹立たしい。

でも逃げてしまってからはもう遅い。
私は職員室に行って、担任の先生に早退すると言って、朝早くから学校を出てきてしまった。

幸い今日は夜遅くにならないと家族が帰って来ないから、早退したことがバレても多少嘘をつけば平気。

家に帰る気はまだ全くなかったから、家や学校の近くをウロウロした。



―あの河原に行こうかな。



私はふと一真とのタイムカプセルがあった河原に向かった。


< 42 / 107 >

この作品をシェア

pagetop