Typhoon Of Love
21 (叶美サイド)
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「大丈夫?吉井くん」



「うん。大丈夫」



「体は痛くない?」



「一応平気」



口の横が切れていたから、ばんそうこうを貼ってあげた。
他に痛むところはなさそうだったから、安心した。



「何で助けに来てくれたの?」



吉井くんは口の横を私が貼ったばんそうこうの上からさすりながら聞いた。



「私、朝からそこの芝生の上で寝ちゃったみたいで。で、周り見渡したら、2人がいたってわけ」



そう言って微笑んでみせると、吉井くんは私をぎゅーっと抱き締めてきた。

動けないよ…。



「離して…」



「それなら俺にキスしろよ。そしたら離してやる。いやならいいよ、このままずっといてやるから」



―あれ、今自分のこと"僕"じゃなくて"俺"って言った?!…ま、いいか。



私は仕方なく、唇を近付けた。
つける前に、



「じゃあもう学校で私がハラハラしないように、変なことしないでね」



と言って、唇が少し触れるくらいのキスをした。



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