Typhoon Of Love
⑥ (叶美サイド)
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雅也の舌が鎖骨に来て、雅紀の大きな手が太股まで来たときだった。



―ガラッ



私たちは開いた扉の方を向くと、そこには息を切らした吉井くんの姿があった。



「なんだお前、吉井龍人じゃん」



「何、お前仲間に入りたいのか」



「…そうだよ」



吉井くんはそう言って近付いてきた。
そして彼は私の後ろに回り込んで、片腕で抱き締めてきた。
もう片方の腕は、私の腕を掴み始めた。
すると、耳元で



「ちょっと我慢してね。僕が『ただのアホ』と言ったら、一気に彼らをぶん殴っちゃってください」



と呟いた。

その次の瞬間、スルリと私をきつく縛っていた紐が取れた。
ビックリして吉井くんを見ると、ウインクしてみせてきた。


雅也と雅紀は依然として私の体のいたるところを撫で回している。



「やっぱりやめときます。こんなことやってたら、大会行けなくなっちゃう。先輩たちもそんなことやってる時間があるなら、もっと別なことに時間かけてた方がいいんじゃないですか?権力と顔で成り立ってるだけなんですから」

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