Typhoon Of Love
⑥ (叶美サイド)
--*--*--*--*--*--
雅也の舌が鎖骨に来て、雅紀の大きな手が太股まで来たときだった。
―ガラッ
私たちは開いた扉の方を向くと、そこには息を切らした吉井くんの姿があった。
「なんだお前、吉井龍人じゃん」
「何、お前仲間に入りたいのか」
「…そうだよ」
吉井くんはそう言って近付いてきた。
そして彼は私の後ろに回り込んで、片腕で抱き締めてきた。
もう片方の腕は、私の腕を掴み始めた。
すると、耳元で
「ちょっと我慢してね。僕が『ただのアホ』と言ったら、一気に彼らをぶん殴っちゃってください」
と呟いた。
その次の瞬間、スルリと私をきつく縛っていた紐が取れた。
ビックリして吉井くんを見ると、ウインクしてみせてきた。
雅也と雅紀は依然として私の体のいたるところを撫で回している。
「やっぱりやめときます。こんなことやってたら、大会行けなくなっちゃう。先輩たちもそんなことやってる時間があるなら、もっと別なことに時間かけてた方がいいんじゃないですか?権力と顔で成り立ってるだけなんですから」
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雅也の舌が鎖骨に来て、雅紀の大きな手が太股まで来たときだった。
―ガラッ
私たちは開いた扉の方を向くと、そこには息を切らした吉井くんの姿があった。
「なんだお前、吉井龍人じゃん」
「何、お前仲間に入りたいのか」
「…そうだよ」
吉井くんはそう言って近付いてきた。
そして彼は私の後ろに回り込んで、片腕で抱き締めてきた。
もう片方の腕は、私の腕を掴み始めた。
すると、耳元で
「ちょっと我慢してね。僕が『ただのアホ』と言ったら、一気に彼らをぶん殴っちゃってください」
と呟いた。
その次の瞬間、スルリと私をきつく縛っていた紐が取れた。
ビックリして吉井くんを見ると、ウインクしてみせてきた。
雅也と雅紀は依然として私の体のいたるところを撫で回している。
「やっぱりやめときます。こんなことやってたら、大会行けなくなっちゃう。先輩たちもそんなことやってる時間があるなら、もっと別なことに時間かけてた方がいいんじゃないですか?権力と顔で成り立ってるだけなんですから」