Typhoon Of Love
⑫ (叶美サイド)
--*--*--*--*--*--

私は今、吉井くんの腕の中にいる。













そして吉井くんは、ともくんや百合をはじめとする陸上部員たちの腕の中にいる。












そう。

吉井くんは、黒木くんを破って堂々の一位。
それといっしょに全国大会も同時に決まった。



「お前、本当にやってくれたなあ…!!」



「でも、いつ黒木に一歩先出られるか、不安でしたよ」



吉井くんは、幸せそうだった。
それはそうだ。
だってこんなところまでこれたんだもの。

これで私のこれからが決まった。
一真にはまた後で言おう。

何て言うかな?
でももしかしたら、何にも言ってこないかもしれない。


その方がいい。
…そうじゃないと嫌だ。

< 70 / 107 >

この作品をシェア

pagetop